私の独立記念日 ~記者の歌を歌い続ける~

7月いっぱいで大阪日日新聞を辞め、独立しました。ご報告のニュースレターです。
相澤冬樹 2021.08.02
誰でも

久しぶりにエアロスミスを聴いた。僕が中学生の頃人気だったハードロックバンド。選んだ曲はSame Old Song And Dance。ボーカルのスティーヴン・タイラーが友に語り掛ける。

「こんなのよくあることさ。お決まりの歌とダンスみたいなもんよ」

僕は同じ歌をずっと歌い続けようとしているのかもしれない。

***

私は7月いっぱいで大阪日日新聞を辞めました。正確には、大阪日日新聞を発行する新日本海新聞社(鳥取)を退社しました。

3年前、NHKで記者を外されてNHKを辞める道を選んだ際、行き場のない私を大阪日日新聞が引き取ってくれました。自由に取材し、自由に書き、よその雑誌やウェブ媒体にも自由に書かせてもらいました。おかげで去年3月18日には、週刊文春で『森友自殺財務省職員遺書全文公開「すべて佐川局長の指示です」』という記事を出すことができました。実は同じ日の大阪日日新聞と日本海新聞の1面にもこの記事が載っています。朝刊の配達の方が週刊誌の発売より早いですから、時間的には文春より先に新聞に記事が出たことになります。

画像は手記公開の4日後、公文書改ざんを告発する手記を残して命を絶った赤木俊夫さんの墓前に、記事を載せた大阪日日新聞と週刊文春を供える妻の赤木雅子さんです。

その後も、夫の死の真相解明をめざし、森友の公文書改ざんの真実を求める赤木雅子さんの裁判と奮闘が続いています。私はその取材と記事執筆を続けてきましたが、このほど新聞社から、赤木雅子さんの取材をやめて、社内で編集業務に専念するように求められました。それは事実上、記者の仕事をやめることになります。7月9日に一身上の都合で退社届けを提出し、7月31日付で退社しました。これまで3年近く私を雇ってくれた大阪日日新聞には、深く感謝しています。

8月1日からは、組織に所属しない一介の素浪人として、自由な立場で記者の仕事を続けます。引き続き雑誌やウェブなど様々な媒体で記事を出していきたいと思います。

折しも、このニュースレター「相澤冬樹のリアル徒然草」を7月から始めています。このニュースレターも今後、記事発信の柱の一つにしていきたいと考えています。

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ぜひご登録の上、お読みいただけましたら幸いです。

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独立記念日となる8月1日を、私は高知で迎えました。高知と言えば、坂本龍馬。「義理などは夢にも思ふことなかれ」「人の世に道は一つということはない」「万事、見にゃわからん」など、ぐっとくる言葉が多いのですが、ここはあえて自由民権運動の闘士、板垣退助に。高知城のふもとに立つ像は前方に手を伸ばし、横には「板垣死すとも自由は死せず」の金言が。でも、死ぬよりも生きる方がいいですよね。私は生きて自由に書き、自由に記者の歌を歌い続けます。

これからも、記者・相澤冬樹の活動にご支援を頂けますよう、よろしくお願い申し上げます。

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