笑って、泣いて、怒って!「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」連載開始
小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」巻頭カラーページ
マンガで伝える改ざん事件
小学館のマンガ誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」で、きょう1月24日発売号から「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」という連載が始まりました。マサコちゃんは、赤木雅子さん。財務省改ざん事件で命を絶った夫、俊夫さんの真実を求め裁判を起こしています。「がんばりょんかぁ」は「がんばってるかい」の岡山弁。NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」でおなじみですね。赤木雅子さんと俊夫さんは二人とも岡山出身で、夫婦の日常会話は岡山弁だったのです(関西弁も混じりますが)。
「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」第1回より
赤木雅子さんがマンガに望んだことは「夫、俊夫さんの真実を描くこと」。正直な人が不正に反対し組織に切り捨てられました。有名な森友学園への国有地巨額値引きに始まった財務省の公文書改ざん事件です。でも、その内容は意外と知られていません。
「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」第1回より
組織で誰にでも起きうることだから、みんなに知ってほしい。マンガ制作チームは雅子さんの自宅を訪れ、夫、俊夫さんが亡くなった居間でお話を聴き、ゆかりの地を訪ねました。この作品はフィクションですが、肝心のところは事実に沿っています。
「がんばりょんかぁ、マサコちゃん」第1回より
私は「笑えるマンガにしてください」とお伝えしました。深刻さの中に笑いと涙あり。読者に楽しんでもらいながら、何かしら心に刺さるものがあれば…と願っています。
赤木雅子さんとの共著「私は真実が知りたい」(文藝春秋刊)もマンガの参考にされています。夫婦の幸せが一転した苦悩、真相解明へと立ち上がる姿を描いたドキュメンタリー。安倍元首相らの似顔絵は雅子さん直筆です。
連載第1回の最終ページで文藝春秋の本が紹介されている。よその出版社の本を紹介するのは異例
真相に迫るのはこれから。マンガは、「私は真実が知りたい」という雅子さんの現実の闘いと並走して、連載が進みます。「ビッグコミックスピリッツ」は、マンガ通で知られるあの麻生太郎さん(前財務大臣)も「毎週読んでいる」とインタビューで語ったマンガ誌ですので、きっと読んでくれると思います(笑)。
記者会見で有名マンガ家の名前を取り違え、職員に耳打ちされる麻生財務大臣(当時)
ビッグコミックスピリッツ、表紙の右上に新連載の告知
赤木雅子さんとの共著『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』
「私の雇用主は国民です」と語っていた実直な公務員が、なぜ死を選ばなければならなかったのか? 森友事件の渦中で、総理夫人らの名を隠蔽するために公文書の改ざんを命じられた近畿財務職員・赤木俊夫さん。懊悩の末、2018年3月、自ら命を絶った。享年54。
赤木俊夫さんが遺した改ざん告発の「手記」
「財務省が真実に反する虚偽の答弁を貫いている」
「最後は下部がしっぽを切られる」
赤木さんが遺した痛切な手記が、その死から2年たった今年3月、週刊文春で公開され、53万部が完売するなど大きな反響を呼んだ。手記の公開を決意した妻の赤木雅子さんは、真実を明らかにするために国と佐川元財務省理財局長を提訴。さらに事件の再調査を求めて署名活動を行った。集った署名は40万を越え、事件解明に多くの国民が賛同していることが明らかとなっている。森友事件は、終わっていない。
書店に掲げられたPOPの絵も赤木雅子さん直筆
本書は、赤木雅子さんが国を提訴、トッちゃん(俊夫さん)の手記の公開へと至るまでの迷い、怒り、葛藤を率直に綴った「手記」と、事件を発覚当初から追い続けてきた相澤冬樹による「同時進行ドキュメント」で成り立っている。そこで明らかになってきたのは、遺族の思いを無視する安倍政権・財務省の隠蔽体質、そして改ざんに関わった職員らが軒並み出世しているという驚くべき事実だった。
巻末に赤木俊夫さんが遺した手記も全文収録。
巻末にある赤木俊夫さんの「手記」全文
(目次)
序章 トッちゃんの本を出すわけ
第1章 トッちゃんが遺した「手記」
第2章 トッちゃんと私
第3章 トッちゃんが壊れていく
第4章 上司の約束は何一つ守られなかった
第5章 信じていた同期の裏切り
第6章 一通のメールが事態を動かした
第7章 親しくなったり反発したり
第8章 運命を変えた弁護士の一言
第9章 提訴と手記公表 特ダネ掲載の舞台裏
第10章 池田さんが告白「八億円値引きに問題ある」
第11章 トッちゃんを食い物にした上司は全員「異例の出世」
第12章 安倍首相「辞める」答弁は改ざんと「関係あった」
第13章 昭恵さんと籠池夫妻「3ショット」写真の話は本当だった
第14章 昭恵さんからLINEが来た! けど……
終章 あの頃のトッちゃんに言ってあげたいこと
赤木俊夫さんが遺した「手記」全文
「私は真実が知りたい」
小学館と文藝春秋、出版社の違いを越えた協力により、マンガの連載が始まりました。その経緯はまた改めてお伝えします。ぜひ作品をご一読ください。そしてお知り合いの皆さまにもお知らせください。
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